
手汗というのは体温調節のために出てくるだけでなく、精神的な要因でも分泌されてしまいます。
とくに精神的ストレスによる手汗というのは、そのストレスを解消しなければ改善できません。
では精神的ストレスによる手汗とその改善方法はどのようにすればよいのでしょうか。
この記事の目次♪
精神的ストレスによっておこる手汗の原因、精神性多汗症とは?
大事な会議のプレゼン前や、合格が決まる入試、人見知りの人が大勢の人の前に立つといった場面では、強い緊張と不安を感じます。
この緊張と不安を感じると、暑くもないのに手汗がびっしょりと出てしまうことは誰しも経験があるでしょう。
これは、緊張や不安、興奮といった感情は交感神経を活発化させるのですが、交感神経では発汗指令を出しているために起こる現象です。
いわゆる精神性発汗と呼ばれています。
性格的に几帳面な人や細かく気を遣う人の場合、この精神的ストレスによる精神性発汗が起こるために、人前で汗をかいたらどうしようだとか、汗で紙がぐしゃぐしゃになってしまったという失敗をまた繰り返さないだろうかと、前回の記憶からまたなにかしてしまうのではないかと更に不安と緊張を煽ってしまう傾向にあります。
そうすると交感神経は活発になってしまうので精神性発汗が促進され手汗が出てしまうのです、これが深刻化した人は精神性多汗症と診断されてしまいます。
精神的な手汗を止める方法
ストレスの原因を解消する
まずは精神的なストレスの原因を解消できないかどうか考えてみましょう。
人は誰しもある程度の緊張や不安は抱えるものです。
失敗しても良いのだという気持ちで臨むことでリラックスでき、手汗を止めることもできます。
しかし、どうしても不安が拭えない時もあります。
そうした場合は薬を使って手汗を止めてしまうことで手汗が出るという心配がなくなります。
手汗専用の制汗剤を使う
今では手汗専用の制汗剤が販売されており、有名な所ですと「ファリネ」や「テサラン」、薬局やドラッグストアで気軽に購入できるもので言えば「オドレミン」や「テノール液」がありますので、こちらを使ってみるのも良いでしょう。
この手汗専用の制汗剤を使うというのは、その場しのぎでしかないため、また次の日に大事な場面がきたとなってしまうとまた制汗剤を塗らなければいけない手間があります。
病院やクリニックでできる手汗治療法「ボツリヌス注射」
そういった何度も制汗剤を使うのが億劫な方は、病院やクリニックでできる手汗治療法があります。
その一つとして「ボツリヌス注射」があります。
ボツリヌス注射はボツリヌス菌が産生する毒素を注入し、汗を発汗させる指令物質であるアセチルコリンを阻害して手汗を出さないようにする方法です。
ボツリヌス注射を利用すれば効果が3~6ヶ月ほど続きますので、その間は手汗対策をしなくても手汗に悩む必要がなくなります。
何もしないで手汗に悩むよりも、しっかりと向き合って対策をすることで精神的ストレスも緩和されることに繋がりますのでしっかりと考えて対策をしていきましょう。
まとめ
- 精神性多汗症の一番の対処法はストレスの原因を解消すること
- 精神性多汗症で手汗がひどい時は手汗専用の制汗剤で対処してみる
- 病院やクリニックでできる手汗治療法に「ボツリヌス注射」などがある